Seijo Today....It's just a stole...but really great !

連日の猛暑・・・夕暮れどきは涼しげな成城の空です


成城4丁目のアンティーク百白花の辺は、神明の森みつ池がある所。
不動坂を降って右へ、みつ池に近づくと空気が違ってきて・・・涼しい・・・

野川と国分寺崖線の緑の森に囲まれた一角は、きっと気温も少し違うはず。
土と木と水は人の力で残せるもの・・・

さて、その土地と木と水も他の国の力によって未だ支配されている・・・
中東のパレスチナから届いた織物をご紹介。


6月にお伝えしたパレスチナのストール「ハッタ」
主にアラブの男性が身につけている大判の(約125×125)ストール。

3月、赤坂の「アラブチャリティーバザー」で出会って一目惚れのこのガーゼの織物が、
はるばるやっと!日本にやってきました。


あれから・・・輸入元のオリーブドール、mayumiさんのパレスチナへの渡航を経て、
彼女の熱意とパレスチナの人々の温かいホスピタリティーと努力によって・・・
パレスチナは占領下にあり荷物はイスラエル経由で、それから航空便に・・・
そんなこんなで何週間か過ぎ・・

逐一メールで報告してくれるmayumiさんのきめ細かい対応のおかげでとにかく楽しみに待ち・・・
日本で当たり前と思っているルールや物事の進み方が、世界でも稀なことなんだと以前アフリカで学びましたが、またここでも痛感。

そして、今ここに!

 
なぜ「一目惚れ」がここまで「熱愛」になったかというと、そのガーゼのどこか懐かしい優しい肌さわりと、細かく織り込まれたふんわりした織物のデザイン・・・
パレスチナ最後のハッタ工房はパレスチナ西岸地区南部の都市ヘブロンにあります。
貴重な工房の写真は mayumiさんからのご提供。

アラブの音楽が流れていますよ。

そして驚くことに[HIRANO LOOM]織り機は日本製。
年代物のようですが、最後のパレスチナ製ハッタを日本の機械が織っています。
なにか不思議な縁で・・・

パレスチナ西岸地区南部のヘブロンという地域には、伝統工芸の工房があつまっているそうですがこのハッタの織物工房Hirabawiは、パレスチナで最後の1軒。
中国などから安い布が入り、ハッタの工房も次々閉鎖されていったとのこと。

イスラエルの占領下、様々な制約を受けた不自由な生活の中で、
パレスチナの人々が守り作り続けているこのハッタ。
なんとか最後の1軒、続けて行ってほしいと・・・


ハッタは別名「カフィーヤ」と呼ばれ、アラブ諸国の男性の必需品。
頭に巻いたり、首に巻いたり、女性もストール替わりに・・・
TVの海外ニュースで、アラブの国の男性が使っているのを見たことがある方も多いと思います。
みんな個性的にカッコよく使っています。

素材はガーゼ、元々の語源はパレスチナのヨルダン河西岸地区「ガザ」とも言われ・・・という事はハッタ発祥の地だったかも・・・

暑い時は日よけに、寒い時は防寒に、ガーゼを寝具だけでなく日常のファッションに取り入れてみませんか?

そして・・・ホスピタリティー溢れるパレスチナの普通の人々がこの仕事を続けていかれる手助けに少しでもなれたら・・・

パレスチナと日本を結ぶプロジェクトを進める輸入元オリーブドールのmayumiさんを通して・・このハッタを通して・・宗教的でよくわからない遠い国だったパレスチナが近くなったような・・・
6月にはパレスチナにある「聖誕教会」が世界遺産に登録されました。
パレスチナが国家として申請したことで世界が後押しし、良い方に変わってゆくことを願わずにはいられません。

オリーブドールのHPでは、パレスチナの貴重な観光ガイドもご紹介しています。なかなか知ることのできない中東のパレスチナ・・・覗いてみてはいかがですか?行ってみたくなります・・・

そして、織物ストール「ハッタ」は オンラインショップsamiha-seijo(サミハ成城)でお買い求め頂けます。こちらもよろしければぜひ。

お近くの方・・成城4丁目の「百白花」ではこのハッタをお手にとってご覧いただけます。数点ですのでよろしければお早めに・・

今日は長々・・お読みいただきありがとうございました。